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【テヘラン=水野翔太】アフガニスタンの実権を握ったイスラム主義勢力タリバンが、米国協力者らのブラックリストを作成し、追跡を進めている模様だ。ノルウェーの民間情報機関が国連に提出した報告書で指摘したもので、殺害される可能性もあるとしている。
読売新聞が入手した報告書は18日付。それによると、タリバンはモスク(礼拝所)の関係者や送金業者などから、米軍の協力者やアフガン情報機関職員らの人名、電話番号、家族構成などを集めリストを作成している。
リストによる追跡の手は既に首都カブールに及んだ。国際テロにも関わるタリバンの最強硬派「ハッカニ・ネットワーク」の取り締まりを担っていた元政府職員が居宅で、17日に戦闘員らに拘束されたという。
タリバンはアフガン全土の掌握後、米国協力者や政府職員らの「恩赦」を発表した。リスト作成が事実であれば、融和姿勢は見せかけだったことになる。
報告書は、米欧の外交官らの退避が進み、カブールがアフガン人だけになれば、タリバンが「大量拘束や公開処刑を行う恐れがある」とのシナリオも示した。
アフガンは20日、タリバンが全土掌握を宣言してから最初の金曜を迎えた。本紙通信員によると、カブールのモスクでは、武装した戦闘員が民間人と共に礼拝を行う姿が見られた。融和を訴える指導部が、戦闘員を動員した可能性がある。
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